2025/05/17 17:37

仮設そのものなプレハブだった東日本の仮設住宅とは少し趣が変わった能登仮設住宅。今はコンテナハウスやしっかりとした外壁があるサッシもきちんとした住宅が多い。時代の流れを感じる。
各戸の玄関のベルを鳴らして、ライブのお知らせをして回った。
一昨年から支援に入っているだけあって「災害支援団体愛知人です。」とお伝えするだけで対応してくれた仮設住民の方は「あーあー」と親しげに対応してくれた。
それは素晴らしいなあと思う。
寄り添いをしっかりしてきたからだろう。
何軒かの方が「行くよ〜」と言ってくださって楽しく会場の集会場に来てくれた。
嬉しかった。

愛知人からの提案もあり、「オンマさんパカラッタ」じっくりとやってみた。参加者みんなが声を出して歌ってくれることを目標に、妻には「バカになってやってね」と頼んで二人でバカになってやった。
すぐさま一緒に歌ってくださるお客さん。
ミッション達成した気分だ。
最後に二人で手話付きの「生きるための歌」をご披露して出番を終わる。
本番のバイオリン二重奏も楽しく終わり、声かけてくださる方と話したりしてみんなで余韻を楽しむ。

最後に出入り口で「また来てね」と言ってくれたおばあちゃん二人は「家はペシャンコで仮設がなくなったら住むところがねえ」と話してくれた。「珠洲にはその後の住宅を作ってくれるお金もないし。」力になれない話を聞くのは辛い。「楽しく生きようね」なんて言葉は虚しすぎる。

仕事のない老人たちのこれからの人生を誰も責任持って見守ることはできない。
僕らはほんのひとときの楽しさを提供することに命をかけるしかない。
夢とか希望とかいらない楽しさってね。なんなんだろね。